人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「古都の呉服屋」セント オブ ジャバン

  大安の日にめでたい・・・でもでも複雑・・・

    3月22日大安吉日 娘が婚姻届を出して入籍しました。
    結納は3月12日に無事済ませました。
    結婚式はこれから、ゴールデンウィークの5月4日です。

    娘の姓が変わりました。
    複雑な心境です。
    なんでしょうね・・・許せない気持ちです。
    何だか腹の虫がおさまりませんの。
    どこにももって行き様がない感じ、納得できないのです。

    私どもの戸籍から抜けて、新しい戸籍になりました。

    先日、私の人生の師から聞かれました。
      「で、娘が入籍するってどうなんだ?」
      「えぇまぁ・・・幸せになるのは嬉しいのですが・・・とっても複雑ですよ」
      「だろう!!オレだってうちのMちゃんがそうなったら・・・」
      「結婚するのは喜ばしいことなんです。が、親としても幸せを願ってますし
      安心もあります。親以外に娘のこと思ってくれる人が居るってホッとする反面・・・
      名前が変わることがどうしても何かこう・・・ですね、許せないんです」
      「だよな、オレもそう思うよ」


    28年間の名前が変わってしまうのです。

    相手の彼に捕られた如く、相手の家族になってしまう如く・・・
    口惜しさや寂しさや、まあ何とも言えない心境です。
    現実的には、寂しさより口惜しさですね。
    腹が立つのであります。
    夫婦別姓でもいいのではと考えたくなる程 受け入れがたいのであります。

    入籍した夜、娘と婿から報告の電話が入りました。

    私、「おめでとう」と言ってますが、内心おだやかではありませんでした。
    私が男なら、多分彼を一発殴りたい位の気持ちでした。

    別に相手に不満がある訳でもないのです。
    生真面目で実直な青年です。
    真っ直ぐに一生懸命生きている不器用とも言えるくらいの堅物な青年です。


    でもね、身ごもって10ヶ月、あの陣痛に耐えて出産し、
    それ熱出した やれ風邪引いたから始まり・・・・・
    這えば立て、立てば歩けの親心。
    受験期はわが身を引き裂かれるほどハラハラしました。
    思春期の葛藤を目の辺りにして、私も共に一喜一憂しました。
    母娘ケンカしながらも、娘を受け入れてきましたですよ。
    どんな時も、この娘を私が守るのだ!!って勢いで関わってきましたですよ。

    そりゃもう、私の気持ちなんか婿殿には分かるものかですよぅ。

    だもんで、彼に、その電話の時、この思いを吐露したんですの。笑いながら。。。
    
    「名前変わるんだから ちゃんと責任もって娘のこと大切にして下さいよ。
    そうじゃないとこの母が許しません!!」

    冗談半分 本気半分です。いやいや本気100%ですが・・・

    「ハイッ、絶対に私が彼女を守ります。大切にします。彼女に出会ったのは、
    私の人生の一番の出来事です。ここに至るまで全て必然だったんです」

    ・・・・・とか、調子いいことを・・・
    ではなくて、彼はいたって真面目に答えてくれてましたが。

   
    娘の古いアルバム、生まれた時から高校生まで №1~№38あります。


    今日 日曜日の昼下がり、アルバム出してきて全部めくって見ましたよ。
    結婚披露宴で写真を使うそうです。
    だから、数枚選んで持ってきてと娘に頼まれてますの。

    色白でポチャポチャ太って可愛かった赤ちゃん時代
    自分の足で一歩歩いた瞬間の写真
    バレエやピアノの発表会、七五三入園入学の節目の写真
    私の呉服展示会について来て、脇でおとなしく遊んでいる幼い頃や
    祇園祭りのゆかた姿、海水浴のお砂あそび、公園のブランコ滑り台・・・

    嗚呼、たまりません。
    走馬灯のようにその時その時を思い出しました。
    娘がそのシーンでどんなことしゃべったかまで思い出しました。

    遠い遠い過去のことです。時の流れを実感しました。

    こんなに大切に大切に育ててきた娘を、あの若者にさらわれたみたい。
    たまりません。
    理不尽なことに思えますぅ。

    娘を泣かすような事があれば、私がケリをいれます(笑)・・・と冗談はさておき、
    私も、息子が一人増えたと思って大切に関わります。


    明日から娘の所に出かけます。
    花嫁衣裳(白無垢 打掛 ドレス)を最終決めることと、ホテル披露宴のお料理メニューを
    決めることなど、これも嫁ぐ娘への最後の親の務めかなと思っています。

    婿に会ったら、又何か文句?憎まれ口?の一つや二つ言いたくなるでしょうね。きっと!
    娘を奪っていく男という設定で・・・(笑)こんなの もはやいじめになりますか??
    結局は、実直そのものの彼にはなあーんにも言えないのかもしれませんが。

    ああぁ・・、親ってつまらん役目ですこと!!!

    ン十年前、私の両親も同じ思いで私を嫁がせたのでしょう・・・順送りです。

    そういえば、息子の結婚の時、娘が一人増えたと喜んでいた私でしたが、
    嫁のご両親はさぞかし複雑だったことでしょう。
    同じ立場になってやっと分かる他人様の心です。

    
    婿殿、ふつつかな娘ですが、人として何が大事かは知ってます。
    どうぞよろしくお願いしますね。
    お互い支え合って、幸せな人生を創っていってください。

    時には、この母がチエックしますから・・・いえいえそんなことありません。
    信頼して遠目に見てます。。。ああ、複雑!!

   たかこ
    
  
by taaachan-55 | 2007-03-26 02:24 | 家族